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不正・事故・トラブル等 [2024年]

​[11月]
 
 
[10月]
  • 船井電機が破産!世界のFUNAIが犯した「3つの失敗」とは? 2024.10.25 16:00 DIAMOND online
    • 2024年10月24日、船井電機が東京地方裁判所から破産手続きの開始決定を受けた。資本金は313億1260万円だが、負債額は約461億5900万円にも上る可能性があるそうだ。

    • 家電領域では中国勢も含めて多数のプレイヤーが激しい競争を繰り広げており、その競争に勝てなかったことが挙げられる。

    • 海外子会社で不適切会計が発覚するなどガバナンス(内部統制)の不備もあった。

    • 家電メーカーとしての凋落の要因を分析したい。詳細をまとめると、次の三つに総括できるだろう。

      • (1) 北米市場への過度な依存

        • 連結売上高に占める北米の割合は19年に7割弱にまで膨らんでいた。なお、そのような北米依存から脱却するためにヤマダ電機への供給も開始するが、今度はヤマダ電機へ集中するいびつな形になっていた。

      • (2) EMS(生産外注)モデルの脆弱性

        • 価格面以外では、ブランドパワーが育ちにくかった。Appleは、iPhoneの生産を鴻海精密工業(Foxconn)などのEMSに委託しているが、製品の企画・設計・開発は全てApple自身が管理し、独自の技術力とブランドを確立している。Appleはブランド価値を高めると同時に、世界中の消費者に訴求力を維持している。

      • (3) 次期主力製品の育成遅れ

        • 船井電機が主力製品だったプリンター事業のノウハウを活かして、ネイル事業に進出していた。しかし、結論から言うと、同社のメインストリームの商品に成長することはなかった。キュアネルは船井電機のイノベーション意欲を示してはいたものの、そもそも市場規模の点からも、テレビやその他の家電をカバーするほどではなかった。

    • 船井電機の凋落は、低コストを売り物にするビジネスモデルのリスクを浮き彫りにしていたと思う。やはり高価格、高付加価値の商品を作ることでしか日本企業の持続的な成長は実現しないのではないだろうか。企業は透明性と革新を重ねることでしか生き残れない。​

 
  • トヨタ自動車の子会社にも金融庁が立ち入り検査 過去に車両塗装費用などの水増し請求が発覚 2024/10/22 18:00 東洋経済ONLINE
    • トヨタ自動車の完全子会社で、東京都内に200店舗超の販売店(ディーラー)を展開するトヨタモビリティ東京(東京都港区、佐藤康彦社長)に対して、金融庁が立ち入り検査に入っていることがわかった。

    • トヨタの系列販売店をめぐっては、2022年以降、ネッツトヨタ茨城など10社以上で車両修理費用の水増し請求が発覚。2024年5月には、札幌トヨタ自動車がリース会社から依頼された整備作業において、過去10年間で7578件の不正な過剰請求があったと発表している。そのため札幌トヨタは同年8月に国土交通省北海道運輸局から一部業務停止(10日間)の行政処分を受けた。

    • トヨタモビリティ東京は、2020年2月に全体の約3割に当たる約70店舗で、2000件を超える車両塗装費用などの水増し請求が発覚。2021年には、国交省関東運輸局の監査によって、検査した計測値を改ざんするといった不正車検も発覚。

​[9月]
 
  • JR東日本 “車両整備で過去に不正” 国交省が特別保安監査へ 2024年9月20日 20時52分 NHK
    • JR東日本によりますと、2017年までのおよそ9年間に、在来線の車両で車輪に車軸を取り付ける作業を行った際、およそ4900本の取り付けの圧力が社内の基準を外れ上回ったり下回ったりしていたということです。

    • また、基準外の圧力で取り付けられたおよそ4900本のうち、およそ1200本では、データを基準値内に書き換える改ざんを行っていたということです。

    • 改ざんが行われたのは東京 品川区の車両センターで、会社はこれらの問題について、2017年の内部調査で把握しましたがこれまで公表していませんでした。

  • Industry Eye 第91回 自動車セクター 自動車業界における品質不正と対応 - 課題の深層と解決への道筋 デロイトトーマツ (2024.9.19)
    • 品質不正の特徴として、長期にわたって実行されていたケースが多い点が挙げられる。調査委員会報告書で公表されている品質不正のうち7割近くが10年以上前から継続し、20年以上に及ぶケースが最も多い。

    • BtoB企業での発生が目立つ。業種別では、自動車・輸送機業界、鉄鋼・非鉄業界、素材・化学の割合が高く、これは最終製品における規制の厳格化がサプライチェーンに影響を及ぼしているためと考えられる。

    • 品質不正問題の根源には、往々にして組織上層部の責任が存在する。経営層のコミットメント不足や、短期的利益を重視するあまりの不適切な判断が、組織全体に悪影響を及ぼすことは少なくない。上層部の姿勢は組織の文化や風土を形成する重要な要素であり、その責任は極めて大きい。

    • 組織における品質不正問題は、「悪魔のサイクル」と呼ばれる自己強化メカニズムに陥りやすい。このサイクルでは、現場の疲弊がコミュニケーション不足を招き、問題の隠蔽につながる。そして、隠蔽が発覚すると信頼関係が崩壊し、さらなる現場の疲弊を生む。この負のスパイラルは、組織の健全性を蝕み、品質不正を助長する温床となる。

    • 経営層のリーダーシップのもと、透明性の高いコミュニケーション、問題提起を奨励する文化、迅速な問題解決プロセスの確立などを通じて、組織全体で問題解決風土を醸成することが、品質不正の再発防止と組織の健全性向上につながる。

 

  • JR貨物が輪軸組立でデータ改ざんなど不正行為 2024.09.17 カーゴニュース
    • 今回の不正行為は、7月24日に山陽線新山口駅構内で発生した貨物列車の脱線事故を受け、6日に広島車両所(広島市東区)内で輪軸組立作業の確認を行っていた際、社員からの申告によって発覚した。

    • 金属の棒である車軸に車輪をはめ合わせる圧入作業を行う場合、車輪の穴の内径は、車軸の外径よりもわずかに小さい(0・03㎜程度)ため、約100tの圧力を加えて押し込む必要がある。同社はその圧入力値について上下の基準値を設定していたが、広島車両所では、圧入力値が基準値の上限を超えた場合、基準値内のデータに差し替えて検査を終了させていた。JR貨物の調査では、2014年頃から不正行為が行われており、脱線車両にもデータが差し替えられた輪軸が搭載されていた。

    • こうした事態を受け、他の車両所でも調査を行った結果、輪西車両所(北海道室蘭市)と川崎車両所(川崎市川崎区)でも不正行為を行っていたことが判明。例えば川崎車両所では、圧入力値が基準値を超えた場合、基準値上限の数値を検査記録表に記入していた。

    • 基準値を超過した輪軸を搭載した車両は、10日発表時点で、輪西車両所で作業を行ったものが貨車309両、川崎車両所が貨車218両、広島車両所で機関車4両・貨車33両となっており、合計で機関車4両・貨車560両におよんでいる。JR貨物のコンテナ貨車は約7000両あることから、輸送力全体の約1割に相当する。

    • 不正行為が起きた背景については、圧入力値が基準値を下回った場合は、車輪の固定に不具合が生じる可能性があると認識していた一方、基準値を若干超過する分には問題がないとの認識が作業担当者の中にあったとの見方を示した。会見に同席した西田茂樹車両部長は「圧入作業がやり直しになることで、作業工程が輻輳してしまうことへの懸念があったほか、車軸に傷が入ると廃棄となる場合があるため、コストを気にしていた面があった」と述べた。

  • ​IHI・日立造船・川重、船舶燃費で大胆不正 寡占市場の弊害あらわ 9/13(金) 6:00 日経ビジネス YAHOO!JAPANニュース
    • 船舶用エンジンの不正の連鎖が止まらない。4月にIHIの子会社、IHI原動機(東京・千代田)で発覚したことを皮切りに、7月に日立造船の子会社2社、8月に川崎重工業でも明らかとなった。専門家は「長年の付き合いによって生じた形骸化が不正を招いている」と警鐘を鳴らす。

    • デジタル燃料計のデータを操作し、燃料供給量を少なく見せる――。通常の燃料ルートだけではなく、別の場所からも燃料を供給してエンジンの出力を高く見せる――。

    • 船舶用エンジンを製造するIHI原動機が8月21日に発表した調査報告書では、大胆な手口が日常的に行われていたことが明らかになった。不正は前身の新潟鉄工所時代の1970年代から行われており、不正台数は延べ6831台にも上る。

    • 燃費の改ざんは、日立造船の子会社2社で1364件、川崎重工でも673件の不正が確認された。各社とも不正は数十年に及んでおり、手口は似通っていた。前提として、エンジンは同じ機種であっても、燃費に個体差が生じてしまう。不正は、燃費が顧客に提供する資料に記載した「仕様値」に収まることや、数値のばらつきを抑えるために行っていたものだ。

    • 企業不正に詳しいデロイトトーマツグループの中島祐輔氏は「競争や淘汰圧のない市場では不正が慣行となりやすい」と指摘する。

    • 中島氏は「立ち会い検査があっても事務手続きとなり、形骸化しているのではないか」と指摘する。不正の明らかになった4社はいずれも、出荷前に工場内で行われるエンジンの試運転には、ほとんどの場合で顧客が立ち会ったものの、不正を防ぐことは出来なかった。

    • 燃料費を抑えたい顧客が燃費の良いエンジンを求める一方で、製造現場には高性能な製品を造る余裕がなくなっている実情もある。

    • 余裕がなくなれば、現場では必然的に作業に優先順位を付けざるを得なくなる。そこで軽視されがちなのが、安全面よりも直接的な影響の少ない環境規制だ。

    • IHI原動機の報告書でも、不正の背景には「安全性に問題がなければ品質記録が多少事実と異なっても構わない」との考えがあったと分析している。

    • 関連:船舶エンジン、相次ぐ不正 現場で長年「伝承」も 時事通信 経済部2024年08月23日07時07分 JIJI.COM

  • 日本の「高断熱サッシ」は欧州では違法建築扱い…喘息とアレルギーを引き起こす「日本の住宅は高性能」の大ウソ 結露が出るのは当たり前のことではない PRESIDENT Online 2024/09/06 10:00
    • 健康面でいうと、家の性能を上げると、喘息やアレルギーの発症リスクが下がります。また、近年急増しているADHD(注意欠如・多動症)との関係も指摘されています。また、風邪をひきにくくなることもわかっています。

    • 頭の良い子が育つという面では、家の性能と知的生産性との関係や、賢い子が育ちやすい空間づくりと家の性能とも関係があります。

    • なぜ、高断熱住宅に暮らすとこれらの症状が改善されるのかという理由は、医学的にはまだ立証されていないようです。ただ、一般的に指摘されているのは、結露との関係です。

      • 欧州では「建築物理学」という日本では聞かれない専門分野があります。この建築物理学の基本的な考え方の一つに、「結露を引き起こすのは誤った設計であり、人の健康を害する瑕疵かしである」いう考え方があります。そのため、新築住宅で結露が生じると施工者は責任を問われるのだそうです。

    • そもそも、日本の住宅の性能、特に断熱・気密性能は、他の先進国に比べて、非常に低い水準にとどまっています。日本で最高性能の評価が得られる断熱サッシは、他の国々では性能が低すぎて、使うことが認められないのです。

    • 諸外国とは異なり、日本では不思議なことにシロアリ対策(防蟻)に使用されている薬剤は、合成殺虫剤系が主流を占めています。特に、「ネオニコチノイド」と言われる、EUではミツバチの大量死につながるとされて屋外使用が禁止されている農薬を防蟻剤として使用している住宅会社が多数を占めています。さらに合成殺虫剤は、有機系の薬剤のため、5年程度で自然に分解されて、防蟻の効果がなくなります。そのため、新築時だけでなく、人が住んでいる状態で、5年ごとにこの薬剤を床下の構造材に塗布するということが行われています。

    • この「ネオニコチノイド」は、自閉症・ADHD(注意欠如・多動症)の発症に関係があるとされているのです。

    • 高気密・高断熱住宅ならば、パブリックスペースやセミパブリックスペースを豊かにしたり、各室の扉を開けっぱなしにしたりしていても、冷暖房光熱費は変わりませんから、ストレスなく、開放的な空間で過ごすことができます。このことが、意外なことに、子どもが母親の気配を感じて、安心して勉強に取り組むことにつながるようです。

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