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参考情報 [2021年10月~12月末]
 
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  • ここにきて、コロナウイルスは「日本では消滅した」と言える「これだけの理由 週刊現代 2021.11.10
    • 歴史的なパンデミックの事例を見てみても、増減を繰り返した後、突如、収束に向かっている。
    • たとえば、1918年から流行したスペイン風邪だ。当時の世界人口の3割以上が感染し、数千万人が死亡したとされている。世界中で原因の病原体を追究する研究が行われたものの、何も判明しないうちに、約4年で自然と収束した。当時、スペイン風邪のワクチンは開発されていない。
    • 「日本においては、コロナが複製を繰り返した結果、コロナ自身にとって致命的な変異も起こすようになったのだと考えています。8月半ばに『エラー・カタストロフの限界』を超えてしまったのではないでしょうか」(前出のサンドラ氏)似たような現象は海外でも起きている。
    • 新型コロナはワクチンによって抑え込まれたわけではなく、増殖に増殖を重ねてウイルスとしての生存の限界を迎え、自然消滅した可能性が高いというのだ。
      • 「この現象は、実はコロナの治療法においても応用されつつあります。アメリカの製薬大手『メルク』が開発中の飲み薬『モルヌピラビル』は、エラー・カタストロフの限界を体内であえて引き起こすことによって、ウイルスの自壊を進行させる作用があるというものです」(サンドラ氏)
    • 9月22日、英オックスフォード大学のサラ・ギルバート教授は、自身の講演で「新型コロナは弱毒化して、最終的には風邪の原因の一つになる」と指摘した。
      • 「ウイルスは、他の生物の細胞の中に入らないと生きていけません。必ず何かに寄生する必要があるんです。あまりにも毒性が強く、宿主を殺してしまったらウイルス自身も死んでしまう。
        つまり長期的に見れば、ウイルスは宿主と共存しようと弱毒化するのが一般的です。中には天然痘のように強い病原性を維持し続けているウイルスはありますが、『強毒化』し続けるウイルスはありません」(前出の森田公一氏)
    • 日本では感染が落ち着いた現在でも、マスクをしない人を見つけるのは難しい。日本で感染者が激減しているのは、このマスク文化が大きく寄与していると思っています」
    • 「もう飲み会を開くにしても、人数を制限する必要はないと思います。東京の場合、一日の感染者数は人口の約100万分の1というレベルに低下しました。ワクチン接種証明や陰性証明書などを利用すれば、さらに感染リスクは下がります」
    • 関連:コロナ感染、なぜ急減 専門家に聞く 舘田一博氏/黒木登志夫氏/松浦善治氏/仲田泰祐氏 2021年11月8日 2:00 日本経済新聞 
 
  • ワクチン、デルタ株にも有効 2回接種で発症予防87%―感染研 2021年11月09日21時15分
    • 新型コロナウイルスワクチンについて、国立感染症研究所は9日までに、デルタ株に対しても高い発症予防効果が示されたとする分析結果を公表した。2回接種後の予防効果は87%に上り、海外のデータと同等の高さになったという。
    • 調査は、関東地方でほぼすべてのウイルスがデルタ株に置き換わったとされる8月に実施。東京都内などの7医療機関で受診した1353人(陽性636人、陰性717人)を分析した。
  • ファイザー コロナ飲み薬 入院や死亡のリスク 89%低下と発表 2021年11月5日 22時51分 NHK
    • アメリカの製薬大手ファイザーは5日、開発中の新型コロナウイルスの増殖を抑えるための飲み薬について、最終段階の臨床試験で入院や死亡のリスクを89%低下させる効果がみられたと発表しました。
    • 新型コロナウイルスの増殖を抑えるための薬をめぐっては、アメリカの製薬大手メルクが開発した飲み薬が、4日にイギリスの医薬品規制当局から承認を受けたばかりです。
 
  • コロナ対策を見直すべき…ルートは飛沫感染ではなく「空気感染」 公開日:2021/11/02 06:00 更新日:2021/11/02 06:00
    • 最近の研究により、コロナ感染の大部分は空気感染によることが明らかとなったからだ。空中に浮遊するエアロゾルを吸入することで感染が拡大する。
    • エアロゾルは、通常の呼吸を介して、肺胞から空中に放出される大きさ数マイクロメートルから数十マイクロメートルの粒子だ。コロナは、口腔や鼻咽頭よりも肺で増殖するため、エアロゾルには多くのウイルスが含まれる。
      • エアロゾルは小さく、いったん空中に放出されると、数時間にわたって空中を浮遊しながら拡散する。閉鎖的な空間であれば、空中に蓄積する。換気システムを通じて、上下のフロアに感染が拡大したケースも報告されている。
    • 一方、咳・くしゃみ・会話を通じて放出される飛沫は、数百マイクロメートルと大きく、いったん放出されても20センチ程度以内で地面に落下する。地面に落ちると、もはや感染しない。
    • これまで、コロナ対策では6フィート(約1.8メートル)以上の社会的距離を保つことが重視されたのは、飛沫感染を重視したからだが、このような対策は空気感染には効かない。空気感染対策の中核は換気である。換気効率が最も高いのは屋外だ。
    • 米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームは今年6月、飲食店やオフィスに設置されるパーティションは、換気を妨げるため危険と報告している。このことは、権威ある米科学誌「サイエンス」が、8月27日号に掲載した「呼吸器ウイルスの空気感染」という総説の中でも紹介している。
    • 重視すべきは換気効率だ。これは、室内の二酸化炭素濃度などを測定することで推定できる。
       
  • SARSの研究から生まれた新型コロナ治療薬 日経サイエンス 2021年10月24日 2:00
    • 新型コロナウイルス感染症の治療薬として、2021年9月末に抗体医薬の「ソトロビマブ(商品名ゼビュディ)」が承認された。この薬は、 03年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)が終息した後、将来のパンデミック(世界的流行)を見越して続けられた研究から生まれた。
    • イタリア国立分子遺伝学研究所のアントニオ・ランツァベッキア氏は、将来新たなコロナウイルスによるパンデミックが起きることを想定し、幅広い種類のコロナウイルスに効果がある「広域中和抗体」と呼ばれる抗体の探索を続けた。08年には、SARSから回復した患者の抗体の中に、ハクビシンなどの動物に感染する別のコロナウイルスに効くものがあることを見いだした。
    • 今回承認されたソトロビマブのもとになったのは、ランツァベッキア氏らが13年、SARSの元患者から採取していた血液に含まれていた抗体だ。
    • 長年抗体医薬の研究に携わってきた東京理科大学の千葉丈教授は「広域中和抗体はウイルスの変異に対応しやすい。それを当初から重視していたのだろう」と話す。実際にソトロビマブは、20年の年末から流行が見られた免疫回避型の変異を持つベータ株やガンマ株に対しても、試験管内の実験で有効性が確かめられている。
       
  • Covid-19の重症度を予測するバイオマーカーの発見 Biomarker für Schweregrad einer Covid-19-Infektion マックスプランク協会(MPG)元記事公開日:2021/10/21抄訳記事公開日:2022/01/19 科学技術振興機構
    • バート・ナウハイムのマックスプランク心臓肺研究所が参加した国際的な研究チームの科学者たちは、肺上皮細胞の「フィットネス度(Fitness-Grad)」を示す遺伝子アイソフォームhFwe-Loseを同定した。将来的には、Covid-19感染後の患者が、重篤となる感染経過をたどるか否かの予測が可能となる。
    • イエケルチク氏は「肺が損傷している患者の細胞は、 hFwe-Loseを発現している細胞の割合が高い。多くの細胞がhFwe-Loseを発現し、従って最適に機能しなくなった場合、自然再生プロセスは機能しなくなる。感染の過程でこれらの細胞は直ちに死んでしまう。その結果、主に爆発的な炎症プロセスによって引き起こされる重度の肺損傷が発生する」と述べている。
    • 多くの細胞がフィット(fit)していないために、自然な再生プロセスが乱された場合、Covid-19感染症の重篤な経過が生じる可能性が高い。このようにして、hFwe-Loseは肺の全体的なフィットネスのマーカーであるだけではなく、Covid-19の重症化リスクの増加も示している。
    • hFwe-Lose発現を確認することの利点は、このマーカーが患者が感染の過程で重篤化するか、あるいは感染により死亡するかを、より早い段階で感染の初期に兆候を示すことである。
      予防接種を受けていない患者でも、バイオマーカーを使用して重症化が予測されれば適切な治療をすることができ、重症化を防ぐことができる。このようにして、死亡率を減らすことができる。
 
 
  • 新型コロナワクチン~副反応の実態が明らかに~ (濱田篤郎・東京医科大学病院渡航者医療センター特任教授)【第29回】(2021/10/07 05:00) 時事メディカル
    • ◇軽度の副反応はかなり高頻度
      重篤な副反応は少ないとしても、接種部位の腫れや痛み、発熱や全身倦怠(けんたい)感などの軽度な副反応は、かなり高い頻度で起こります。
    • ◇重篤な副反応の発生はまれ
      接種が開始された当初、アナフィラキシーという重篤なアレルギー反応の報告が相次ぎました。これはワクチンに含有される脂質成分へのアレルギーと考えられており、20~30歳代の女性に多いとされています。しかし、接種者数が増えてくると、報告は次第に少なくなり、最近では、その頻度がファイザー製では100万回接種で4件になっています。これはインフルエンザワクチンに比べると少し高い数値ですが、まれな副反応と言っていいでしょう。
      接種者数が増えてから新たな副反応も明らかになってきました。それは心筋炎という心臓の炎症で、日本での頻度は100万回接種で1件とまれなものです。
      日本での接種者数は少ないですが、アストラゼネカ製のワクチンの場合、まれに血栓症を起こすことがあります。
    • ◇ワクチン接種後の死亡者
      新型コロナワクチンではファイザー製で1157人、モデルナ製で33人の接種後死亡者が報告されました(2021年9月12日までの集計)。頻度にするとファイザー製は100万回接種で9.4件、モデルナ製は1.4件になります。
      ファイザー製で死亡者数が多いのは、高齢者への接種に用いられているためで、ワクチン以外の死因で亡くなった人が数多く含まれているものと考えます。
      死亡者に関しては、もっと詳しい解析方法で因果関係の有無について判定を行う必要があります。
 
 
  • 飲めるコロナ治療薬」で入院リスク半減のデータが発表。ついにゲーム・チェンジャーが現れたのか 10/2(土) 11:48 Yahoo!Japan ニュース
    • 10月1日、米メルク社は開発中のコロナ治療薬「モルヌピラビル(Molnupiravir)」の臨床試験の中間評価を発表。軽度から中等度の新型コロナ患者に投与したところ、入院リスクがほぼ半分に下がったことを発表しました。さらに特筆すべきは、投与された場合はいまのところ死亡者が確認されていないということです。
    • メルク社は、このデータを持ってFDA(アメリカ食品医薬品局)への緊急承認の手続きを行うことを発表しています。もし緊急承認されれば、世界初の「飲めるコロナ治療薬」となります。
    • いわゆる変異株に対する効果も調べたところ、デルタ株などに対しても有効性は変わらないということがわかりました。また投与群と偽薬群で、薬剤による有害事象にも差はありませんでした。
    • 新型コロナが医療ひっ迫を起こす大きな原因が、入院が必要となる人が多く、医療リソースを消費してしまうことです。そして医療ひっ迫となって入院できなくなると、自宅での治療の選択肢が限られるため、救える命が救えなくなることがあります。口から飲める薬は、この2つの問題の解決に役立ちます。早期に外来で薬の処方を受けて重症化のリスクを下げられれば、入院が必要な人を減らせます。そして自宅での治療の質が高まることで、「そこまで重症じゃないけれど入院が必要」なケースを減らすことにもなります。
    • さらにメルク社はいま、コロナと診断された人と同居する家族などにモルヌピラビルを服用してもらい、感染や発症を予防する効果があるかを調べる臨床試験も進めています。こちらも効果が認められれば、家族内に感染者が出ても、予防的に薬を飲んで発症を防ぐことができるようになります。いわゆる「コロナと共存する社会」のあり方も、大きく変わるかもしれません。
  • 第6波に向けた医療体制の見直し 厚労省が都道府県に通知 10/1(金) 毎日新聞 21:36配信 Yahoo!Japan ニュース 
    • 厚生労働省は1日、冬場に懸念される新型コロナウイルスの感染拡大「第6波」に備え、医療提供体制を見直すよう各都道府県に通知した。病床が逼迫(ひっぱく)した第5波と同程度の感染拡大を前提に、患者に切れ目なく対応するため、臨時の医療施設を含めた病床や、医療従事者を確保するのが柱。通知を受け、都道府県では11月末までに体制を整備する。
    • 具体的には、保健所だけが対応してきた陽性判明後の感染者の健康観察について、医療機関の医師らも担う仕組みを地域ごとに構築。感染拡大時も、全ての感染者が陽性判明当日か翌日には最初の連絡があり、症状に応じた頻度で健康観察や診察が受けられるようにする。自宅療養者を対象に、抗体カクテル療法など重症化を防ぐための医療を受けられるようにする。
    • 少なくとも重症者、中等症で酸素投与が必要な人、重症化リスクがある人は速やかに病院に入院できるようにする。さらに感染急拡大で入院調整に時間がかかる時も、臨時の医療施設や入院待機ステーションの活用を含む「安心して入院につなげられる環境」を整える。さらに回復後も入院が必要な場合の転退院調整を一元化する。地域の医療従事者をリスト化し、必要な時に派遣できるように事前に関係者で決めておく。
    • 各都道府県に10月中に方針を決めるよう求める。
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