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シンポジウム・セミナー等

  • ​2024/04/23:2024年度提案募集に向けたオンラインセミナー「社会レベルでの取り組みによる孤立・孤独予防とは」 JST-RISTEX 
    • 多様な社会的ネットワークの構築による孤立・孤独の予防浦 光博(追手門学院大学) 
      • 孤独・孤立の何が問題なのか。孤独は人間性と道徳性を失わせる。 

        • 個人レベルでの孤独感の予防や軽減の取り組みが有効であるとしても、居住地域全体の孤独感が軽減、予防されないならば、その地域内の個人のセルフコントロールや人間性、道徳観が低下する可能性がある。

      • 多くの介入研究が行われてきた。一定の効果が確認されている。しかし、限界もある。二次予防(孤独・孤立の悪影響の予防)の限界孤立

        • 孤立した人は見えない。孤独はもっと見えない。孤独状態にある人が声を上げない限り、介入は難しい

      •  見えなくなる前、状況の改善に向けての動機づけを損なう前に孤立・孤独を予防すること(一次予防)の重要性

        • その重要性は叫ばれているが、体系的な研究はほとんどなく、孤独を生み出す根本的な要因や背景を変えるような、ポピュレーション・レベルの一次予防の取り組みはもっとない(Crowe, Liu, Bagnarol, & Fried, 2024)

        •  孤立の社会的・集団的リスクを軽減するための介入や政策の策定は不十分(Umberson, & Donnelly, 2023)

      • 多様でゆるやかな社会的ネットワークの構築

        • 社会的孤立・孤独の一次予防に必要な条件とは

          • 社会的ネットワーク研究から、個人的にも集合的にも多様なネットワークが構築されていること

          • 社会的痛み研究と関係流動性の研究から、それらネットワーク間の移動の自由が保証されていること

        • 人と人、集合体と集合体がゆるやかにつながりあった多様な社会的ネットワークの構築が孤立・孤独の一次予防につながる

          • 具体的な介入や施策の策定に向けた体系的な研究が望まれる

    • 孤立・孤独予防のためのソーシャル・キャピタル構築に向けて 佐藤嘉倫 京都先端科学大学人文学部

      • ソーシャル・キャピタルとは、人間関係(社会関係)が人々や社会にプラスないしはマイナスの効果があることに着目した概念

      • 個人を取り巻く社会環境

        • 個人<家族<友人・知人<学校・会社・地域社会・NPO/NGO等<地方自治体・条例・施策等<国・法律・政策等

      • ソーシャル・キャピタルの欠如が孤立・孤独の要因の1つ

        • 家族関係の欠如

        • 友人・知人関係の欠如

        • さまざまな集団・組織との関係の欠如

      • ソーシャル・キャピタルの再構築に向けて

        •  ポイントは地域社会の活性化

        •  自助努力には限界がある

        • 地方自治体や国の支援策が必要

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  • 2024/03/09:社会学系コンソーシアム 第16回シンポジウム「なぜ、社会的孤立は問題なのか?」 討論者 稲葉陽二(日本社会関係学会) 主催:社会学系コンソーシアム・日本学術会議社会学委員会、共催:JST社会技術研究開発センターRISTEC
    • 現代日本社会の大きな問題の一つに「社会的孤立」がある。
      社会学、社会福祉学が正面から取り組むべき課題の一つであると考えられる。
      「つながり」という社会関係や家族、集団、行政、組織など多くの面で「社会的孤立」の問題点を洗い出し、参加者と一緒に考えてみたい。

    • 1. なぜ問題なのか
      石田先生の指摘は現在の状態が自己責任に帰すべき部分の多い中高年層については正しい。また、斉藤先生の高齢者に関する実証研究の成果も重要。しかし、現状が「親ガチャ」など本人の責任ではない部分が大半である乳幼児、若年層、青少年層には当てはまらないのではないか。

    • 2. 孤立の若年化と「ひきこもり」について

    • 3. 因果関係に関する理論的枠組み

      • De Jong Gierved と Tesch-Romer(2012)の孤独モデルの稲葉的解釈

      • 「実存的孤独は、社会的・感情的な孤独とは2つの点で異なります。第一に、社会的および情緒的な孤独は、有意義な社会的関係の欠如と社会的交際の欠如に関連しています。実存的孤独は、存在の本質、特に人生の意味の欠如に関連するより広範な分離の結果です。個人は他の人と一緒にいるかもしれませんが、実存的な孤独を経験します(Larsson et al.、2019)。第二に、社会的および情緒的な孤独は、人間関係のネットワークの質、または願望のレベルを調整することによって改善することによって克服できます (Rook & Peplau、1982)。一方、実存的孤独には恒久的な治療法はありません(Mayers and Svartberg, 2001) 。

    • 4. 孤立の緩和手段としてのICT・SNS・AIの活用

      • ソーシャルウェルビーイングのためのデジタル技術の使用は、高齢者の社会的孤立を軽減

      • モバイル技術に基づくアプリケーションは、家族がつながりを保つのを助けるだけでなく、高齢者をヘルスケアのリソースにつなげ、心身の健康を促す。テクノロジー機器の使用は、認知、視覚、聴覚のニーズに対応し、高齢者のデジタル利用自己効力感を高め、特にCOVID-19パンデミック時に必要な社会的距離や自己隔離の際に役立つ。

    • 5. 私の意見 社会的孤立を社会経済的問題として捉えるのなら幼少期・青少年期での対応が最優先課題

  • 2021(令和3)年度~:SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(社会的孤立・孤独の予防と多様な社会的ネットワークの構築)について JST RISTEX 
    • 国主導の研究開発として、科学技術振興機構(JST)で2019年度より実施されている「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(SOLVE for SDGs)」の下に特別枠(社会的孤立枠)として、「社会的孤立・孤独の予防と多様な社会的ネットワークの構築」が2021年度に新設され、以降、毎年度プログラムの公募(研究開発期間約3年半)が実施されている。

    • 「社会的孤立枠」では、社会的孤立・孤独の要因やメカニズム理解、新しい社会像の描出といった人文・社会科学などの知見を使った学術的な研究から、社会的孤立・孤独リスクの可視化・評価手法(指標等)、社会的孤立・孤独の予防施策の開発とそのPoC(Proof of Concept:概念実証)までを、国内の特定地域や、学校、職場、コミュニティなどの施策現場と協働して一体的に実施します。

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