FellowLink 倶楽部 2013/12/01 #5
おはようございます。芝原靖典です。
本格的な寒さと何かと忙しい師走の月となりました。体調管理にご留意下さい。
FelloewLink倶楽部 #5 [毎月1日発行] をお届けします。
ご笑覧頂ければ幸甚に存じます。
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◆◇◆ FellowLink 倶楽部 2013/12/1 #5 ◆◇◆
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INDEX------------------------------
1.コラム:情報非対称社会の拡大の恐れ
2.お知らせ・案内・専門家活動紹介
3.Blog:偽装問題とその対策の仕組みについて
4.役立つサイトの紹介
5.関連News & Topics
6.つぶやき(編集後記に代えて)
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【1.コラム:情報非対称社会の拡大の恐れ】
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偽装問題がなくなりません。それは、情報非対称にその根源の一つがあります。
食材の真贋・品質の見極めは素人には難しく、提供側が正しい情報を公開しな
い限り、需要側では食材の真贋、品質等の実態がわかりません。さらに言えば、
食材の実態には、生育・加工・保管に使用された化学薬品等の使用実態情報も
含まれるべきでありますが、そういう情報は流通していません。情報非対称がゆ
えに、偽装・汚染の発覚は情報を知っている内部からの告発が主とならざるを得
ないわけです。
食材以外にも、例えば、原子力や、医療・医薬の世界は圧倒的な情報非対称な
世界です。学問としての高度な専門性に由来するだけでなく、学会、業界として
の存立基盤を排他的な情報非対称性に依存していると思わざるを得ない状況が
見受けられます。こうした弊害に対処するための一つの方策として第三者機関
やセカンドオピニオン制度等の存在がありますが、組織力、資金力等に圧倒的
な格差があります。
そしていま又、「想定外」の情報非対称をもたらす可能性が高い秘密保護法案
が審議されています。現在でも、霞ヶ関、永田町、大手企業・業界団体、その他
中小企業・一般国民との間には情報非対称が歴然と存在します。そこにもって、
さらに秘密保護法案が成立・施行されたら、どうなるのでしょうか。
かって、個人情報保護法案がいつの間にか主客転倒したように、秘密保護法案
も主客転倒する可能性が大いにあります。そして、関連法制度の運用実態を誰
がコントロールするのか、出来るのか、情報非対称社会の拡大の恐れが危惧さ
れます。
一人ひとりがメディアとなりうるWEB社会は、本来、情報非対称性を有する社会
のギャップを埋める可能性を秘めていますが、そのためにはどういう仕組みが必
要なのか、国民一人ひとりが覚悟を決めて考えるべき時を迎えています。
▼時論公論 「NSC設置法案と特定秘密保護法案」、NHK解説委員室、2013年
10月23日
◇http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/170936.html
▼諸外国における国家秘密の指定と解除 ―特定秘密保護法案をめぐって―、
国立国会図書館、調査と情報―ISSUE BRIEF― NUMBER 806(2013.10.31.)
◇http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8331133_po_0806.pdf?contentN
o=1
▼特定秘密保護法案、成立したらどんなことが起こる?議論も説明も足りないと
の指摘も【争点:安全保障】、HUFFPOST POLITICS、2013年11月28日
◇http://www.huffingtonpost.jp/2013/11/27/japans-illiberal-secrecy-law_n_
4352010.html
▼米国の秘密情報を保護する法律は、今、どんな結果を招いているか?、現代ビ
ジネス、2013年11月28日
◇http://gendai.ismedia.jp/articles/-/37647
▼特定秘密保護法案をめぐる議論、3つの疑問とは?、 プリンストン発 日本/
アメリカ 新時代、ニューズウィーク日本版、2013年11月28日
◇http://www.newsweekjapan.jp/reizei/2013/11/post-607.php
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【2.お知らせ・案内・専門家活動紹介】
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▼日本専門家活動協会[事務局:(株)FellowLink]の総合案内ページサイトを開
設しました。本FellowLink倶楽部のバックナンバーもこちらのサイトからご覧頂け
るように集約しました。
◇http://japa-fellowlink.wix.com/general-guide
ページの背景画像は、推定樹齢1000年と言われる御岳山参道脇に立つ神代ケ
ヤキ(編集発行人撮影)です。この樹のように専門家が仰ぎ見られリスペクトさ
れる社会づくりの一助になりたいとの思いをもってこの画像を使用しました。
HPづくりの専門家ではない編集発行人による手作りサイトです。ご笑覧ください
。
★本コーナーでお知らせあるいはご案内したいことがございましたら、下記宛に
ご連絡下さい。
◇E-mai:info@fellowlink.jp
▼今月の専門家紹介は、当協会のグローバル人材育成担当理事の「小畑 喜
一氏(専門分野:グローバル人材育成 )」です。
グローバル人材とは何か [小畑 喜一(おばた きいち)]
昨今、人口減少にともなう国内市場収縮による消費需要の低迷、東南アジアを
はじめとする新興国などにおける海外市場の需要拡大に向けて、企業は海外に
目を向けることが多くなっています。企業は、これまで以上に海外市場を重視す
る傾向が強まっています。海外の人々とのコミュニケーション理解・交渉などにお
いて渡り合って市場開拓を積極的にできるようなグローバル人材の確保育成が
急務となってきています。
グローバル人材といえば、「語学力」「国際知識力」「提案力」「交渉力」などが重
要と考えられます。これまでも高度成長期において、グローバル戦略(当時は海
外戦略と多く称す)が製造業などにおいて推進されていました。しかし、現在のグ
ローバル戦略との大きな違いは求められる人材資質です。高度成長期は多くの
場合は企業の一部の従業員に資質を求められていましたが、今日では一部の
人だけでなく、広範な従業員に対してグローバル人材としての資質を求められて
います。
また、企業のグローバル化の拡大で、日本人が海外に出向くだけでなく、国内に
おいても外国人従業員が混在共生する状態が日常化することにより、グローバ
ル人材の意味内容が大きく変化しつつあります。
筆者が、日本型経営と米国型経営の相違を肌で感じたのは、経営者のビジネス
における知識・経験につい、て一般に技術・ビジネス両分野で能力を有すること
が多いということです。それと日米の人材登用の差に専門職の優遇もあります。
米国ではビジネスの分業細分が行われていて、個々の能力を企業が買うという
ドライな気風が醸成されています。
このようなビジネス背景に対して、日本型企業の特徴は、忠誠心、組織優先、内
部ルール優先、均質な労働の勤勉性などが特長で、これらの要因によってこれ
まで生産性と製品品質を向上させることで、厳しい均質競争を勝ち抜いた製品が
より大きな海外市場に飛躍しました。
しかし、時が過ぎ高度成長が終焉し日本が低成長期に突入時に、これまでの長
所が有利に機能しなくなりました。この様な状況に、一斉に日本企業は明確な方
向性を示せず、「内向き収縮志向」となり、トップ経営層は外的志向から内的志
向を強め、明日への投資を絞り過ぎ、その結果、外的伸長指向を弱め対外的競
争力を失うこととなりました。
その後、国内市場の収縮により、再び経済成長低迷から脱するため海外進出指
向せざるを得なくなるような状況変化が起き、低成長期にダウンスパイラルによ
り内部指向を邁進してきた多くの企業は、多様性マネジメントを進めるグローバ
ル志向の国際企業に大きく遅れることとなります。
一部の業界を除いて海外市場において退潮が鮮明となり、日本企業の「ガラパ
ゴス」と称される状態に至った今こそ、異種を含む多様的な経営環境を展開する
ことにより、既成概念をはみ出しかつ主張できるような人材を活かすというような
人材登用が必要となってきました。先ずは停滞的な状況から活力を維持できる
ような組織に変革し、目的をはっきり持った専門性の高い人材登用が求められ
ます。
これまで多くの日本企業が「はっきり目的を持たないような文系的採用」を伝統
的に実施してきましたが、今後は、必要な専門性を持ったスキルを有する人材を
内外より積極的に登用するHRM方針転換が求められます。自社内での人材育
成主義・生え抜き主義から脱し、グローバル人材マネジメント(HRM)へ転換し、
内部調整優先型または没個性志向からの革新的なHRMの展開によって活力あ
るグローバル日本企業の進展を期待したいものです。
★上記の専門家活動紹介に関する感想、意見はFacebookのFellowLink公式ペ
ージに投稿をお願いします。
◇https://www.facebook.com/fellowlink.office
★本コーナーでご紹介したい専門家、専門家団体(自薦・他薦を問わず)を下記
宛にご推薦下さい。
◇E-mai:info@fellowlink.jp
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【3.Blog:偽装問題とその対策の仕組みについて】
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相変わらずというか、やっぱりそうかと思う食材偽装を含めた多様な分野で偽装
が頻発しています。偽装云々以前にすべてを秘匿されれば、全ては闇となります
。情報非対称の世界の問題をブレイクスルーする仕組みはないものか思案しつ
つ記事をアップしました。
下記サイト<仕組みの群像>にて、ご笑覧ください。
▼偽装問題とその対策の仕組みについて
◇http://www.tc-platform.com/blog/
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【4.役立つサイトの紹介】
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今号の紹介サイトは次のサイトです。
▼食品表示等問題対策専用ページ[消費者庁]
◇http://www.caa.go.jp/representation/syokuhyou/index.html
このサイトは11月18日に開設されたばかりで未だ情報はプアですが、消費者サ
イドに立った今後の情報充実に期待したい。
★本コーナーで紹介するのに相応しいサイトをご存知でしたら下記宛にご連絡く
ださい。
◇E-mai:info@fellowlink.jp
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【5.関連News & Topics】
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▼日本のものづくりの新たな姿(前編)対談:東京大学教授 藤本隆宏×プロトラ
ブズ社長 トーマス・パン、マイナビニュース、2013/10/29
◇http://s.news.mynavi.jp/articles/2013/10/29/monozukuri/
▼日本のものづくりの新たな姿(後編)対談:東京大学教授 藤本隆宏×プロトラ
ブズ社長 トーマス・パン、マイナビニュース、2013/11/11
◇http://news.mynavi.jp/articles/2013/11/11/monozukuri/
▼誰も気が付かなかった「日本型ものづくり」敗北の真因、JBPRESS、湯之上
隆、2013.11.05
◇http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39083
▼企業の知的財産戦略の新たな潮流に関するアンケート調査を実施、みずほ情
報総研株式会社、2013年11月7日
◇http://www.mizuho-ir.co.jp/company/release/2013/chizai1107.html
▼再考が求められる日本のものづくり、五十嵐敬喜、三菱UFJリサーチ&コンサ
ルティング、2013/11/12
◇http://www.murc.jp/thinktank/rc/column/igarashi/column/igarashi13111
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▼独占公開! サムスンが呑み込んだ日本の技術、週刊ダイヤモンド編集部、
【13/11/16号】 2013年11月11日
◇http://diamond.jp/articles/-/44210
▼産業競争力強化法案の概要と主な論点 ~過小投資、過剰規制、過当競争
の是正は進むのか~ 、参議院 経済産業委員会調査室
◇http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/keizai_prism/backnumber
/h25pdf/201312002.pdf
▼「国家戦略特別区域法案」の閣議決定について、首相官邸、平成25年11月5
日
◇http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/kokusentoc_wg/h25_kettei.html
▼会計検査院における公共工事の検査と参議院の決算審査 ― 国民生活の
安全・安心の確保に向けた取組 ―、参議委員 決算委員会調査室
◇http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnum
ber/2013pdf/20130201029.pdf
▼科学技術イノベーション政策の司令塔機能の現状と課題、国立国会図書館
調査及び立法考査局文教科学技術課、レファレンス 平成25年11月号
◇http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8358453_po_075406.pdf?conten
tNo=1
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【6.つぶやき(編集後記に代えて)】
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NHKのSONGS “ポール・マッカートニー”を観た。日本ツアーで来日もした。
◇http://www.nhk.or.jp/fm-blog/1000/171983.html
71歳にしてあれだけの声がでて、新曲を出して、ワールドツアーを実施できるの
は素晴らしいの一言。新曲「NEW」を聴いていると、書や絵画等の芸術家の最後
の作品に感じる透徹感と同じようなものを感じる。エンディング・ソングか。エンデ
ィング・ソング的な曲のタイトルが「NEW」とはすごい。人生を通じてイノベーション
している。その生き様を少しでも見習いたいものだ。
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