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FellowLink 倶楽部 2015年2月1日 #19


おはようございます。芝原靖典です。

まだまだ厳しい寒さが続くも日差しが柔らかく感じられる季節となりました。

FellowLink倶楽部 #19[毎月1日発行]をお届けします。

本月刊メルマガ「FellowLink倶楽部」は、専門家・知、産学連携・イノベーション、

仕組み等に関する編集発行人(芝原靖典)によるキュレーションメルマガです。

ご笑覧頂ければ幸甚に存じます。転送・転載はご自由です。

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◆◇◆ FellowLink 倶楽部 2015年2月1日 #19 ◆◇◆

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INDEX------------------------------

1.コラム: 日立の川村改革

2.お知らせ・案内・専門家紹介・理事の声・読者の声

3.Blog:空き家問題について考える

4.役立つサイトの紹介:阪神・淡路大震災「1.17の記録」  

5.関連News & Topics

6.つぶやき(編集後記に代えて)

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【1.コラム:日立の川村改革】

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1月下旬に開催されたあるセミナーで、日立製作所相談役 川村隆氏の社長時

代の日立の改革(所謂、「川村改革」)のお話を伺いました。司会者の紹介によ

れば、日本経済団体連合会の会長就任要請を唯一断った経営者であるとのこ

とでした。そういえば、ある記事で、真偽の程は定かではありませんが、経団連

の会長要請を断るために、日立製作所の会長から退き,相談役になったとの説

が紹介されていた事を思い出しました。

連結売上9兆6千億円(2013年度)、942社・32万人(2013年度末)の日立という大

企業が、リーマンショックの影響で当期純損失▲7,873億円(2008年度期)の赤

字を出し、つぶれるかもしれないという危機的状況の中で社長兼会長に就任し、

一気に改革を進めたとのことです。

[川村氏談(抜粋)]

・日立のような105年の歴史を有する大企業は、常に原点回帰を行い、その上で

の成長戦略を実施しなくてはならない。

・もはや、グローバルでしか生き残れない。目指すは、グループ全体で日立建機

のように国内2割、海外8割のような状態である。

・そのためには、木で言えば、枝きり(事業の選別)をきちんと迅速にやらなくて

はいけない。抵抗勢力も成長するから、時間をかけてはいられない。米国のGM

のようにはならない。

・世界で戦うには、ある程度の利益が必要である。稼ぐ力が会社の力である。グ

ローバルに稼ぐには、日本の論理、社内の論理を排す必要があり、取締役も社

外・海外をメインに切り替えた。

(補足) なぜGMは倒産を回避できなかったのか

【1】なぜ、過去の成功体験は通用しなくなったか:分権化、PRESIDENT 2009年

10月5日号   http://president.jp/articles/-/2612

【2】なぜ、過去の成功体験は通用しなくなったか:分権化、PRESIDENT 2009年

10月5日号   http://president.jp/articles/-/3866

大企業こそ、日々の常なる改革を怠れば一気に危うくなるとの事であり、昨年4

月に日立の新社長に地方大学出身者が就任した背景の一端もなんとなく判っ

た気がしました。日立の更なる改革(創造的破壊)が進み、真のグローバル企業

として成長されることを期待するところです。

日本企業の大半を構成する日本市場を対象としたローカル企業も、グローバル

ニッチ企業に脱皮して成長するか、地場に根付きローカル経済の担い手として

持続性を組み込んだ企業として自律していくか、問われています。もちろん、従

来通り補助金を頼りとする企業もありましょうが、その行く末は明らかです。

変わらなくてはいけないのに、何となく既視感のある風景が流れていく昨今、「川

村改革」の当事者のお話を伺い、改めて、惰性に流されず、目の前の損得のみ

にとらわれず、目線を上げてトライしていくことの重要性を思い起こされました。

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【2.お知らせ・案内・専門家活動紹介・理事の声・読者の声】

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▼当協会の「大学等研究成果活用推進プラットフォーム」(担当:佐竹理事)の

全国大学の研究者・共同研究テーマ、シーズ情報の追加更新を行いました。こ

のプラットフォームでは次のことが対応可能です。

 1)国公立大学・高専140校、10万人の研究者、研究シーズなどの情報を

   1日程度で調査・提供が可能

 2)簡単な研究テーマ、研究者のURLなどを10日毎に200件程度に紹介

 3)特徴は、興味あるテーマからオリジナルの情報へ、研究者の情報へと

   クリックのみで調査可能

下記にアクセスしてご確認・活用下さい。

 http://japa-fellowlink.wix.com/utob

▼当協会の既設の「グローバル人材・多文化コミュニケーション」支援サイトを、

活動内容の拡充に併せ「人材育成・開発・マネジメント・教育支援」サイト(担当:

小畑理事)に改訂しました。下記にアクセスしてご確認・活用下さい。

 http://japa-fellowlink.wix.com/global-hrd

▼当協会の活動の窓口として新たに「まちづくり支援コーナー」サイト(担当:篠

原理事)、「情報戦略支援コーナー」サイト(担当:松田理事)を開設しました。 

下記にそれぞれアクセスしてご確認・活用下さい。

 まちづくり支援コーナー http://japa-fellowlink.wix.com/matidukuri

 情報戦略支援コーナー http://japa-fellowlink.wix.com/information-strategy

▼上記の改訂・新規コーナー開設に伴い、当協会の「総合案内」サイトも変更し

ました。併せて、ご覧ください。

 総合案内 http://japa-fellowlink.wix.com/general-guide

▼今月は「専門家紹介」に代わり、「理事の声」を掲載します。

専門家紹介コーナーにご寄稿頂ける方を募集しています。専門家個人・企業・

団体として、ご寄稿頂ける方は下記宛ご連絡下さい。自薦・他薦問いません。

 連絡先:E-mail:info@fellowlink.jp

▼理事の声:情報戦略の勧め[松田 宏(まつだ ひろし):日本専門家活動協会

 情報戦略支援担当理事]

昔の経営者は資源として「人」「物」「金」を考えた。今は「情報」が加わり、比重が

急速に高まっている。情報を扱う仕組みは当初、大量の数値データを電子的に

高速かつ正確に計算するという意味で電子計算 (Electronic Data Processing:

EDP) システムと呼ばれた。

その後、より高度な処理を行うようになり情報処理(Information Processing:IP)

システムと名称が変った。現在では情報技術(Information Technology: IT)と通

信技術を組合せた情報通信(Information & Communication Technology: ICT)

システムが主流となっている。利用側もパンチカードや印刷帳票、専用端末など

から、汎用のパソコン、タブレット端末、スマートフォンなどに急拡大している。背

景にはICTの急速な進歩による性能向上と価格の劇的な低下がある。

例えば20行あった時代の都市銀行のオンラインシステムはデータ容量が1GB(

ギガバイト=10億バイト)程度だったが、今ではスマホやデジカメの内蔵メモリ

にその何倍ものデータが格納できる。子供のお年玉で買えるゲームマシンの性

能は、かつて何十億円もした昔のスーパーコンピューター並みである。

今や企業活動の盛衰は情報の質と量、活用方法によって大きく左右される。ひ

と昔前はIT企業といえばコンピューター機器の製造販売やソフトウェア開発、シ

ステムインテグレータを意味した。今ではインターネットを活用した情報提供サ

ービスや通信販売、あるいは業務インフラを提供する情報サービス・プロバイダ

ー企業が中心である。新規上場企業にはIT関連で急成長した企業である。ITは

今や企業戦略における主力兵器選定のような位置づけとなり、支出が売上高の

何%を占めるかという必要経費的なとらえ方ではなくなりつつある。

中国春秋戦国時代の戦略家である孫子は著書「孫子の兵法」の冒頭で、「兵(

軍事)は国の大事、以て察せざるべからず(深く考えなければならない)」と述べ

ている。戦略とは元は軍事用語であるが、企業が激しい競争の中を生き抜いて

いくためにも必須で、中でも情報に関する戦略は重要である。孫子は「用間編」

で、情報収集には惜しみなく費用をかけるべきだ、情報投資は何倍にもなって帰

ってくるが費用を惜しめば莫大な損失をもたらすことがある、と述べている。

これは現代企業でも、変わらない重要な戦略的な視点であろう。しかし多くの経

営者は店舗や製造設備、物流センターへの投資計画には熱心でも、コンピュー

ターはよくわからないと部下に任せがちである。それでよいのだろうか。

それでは情報活用により攻めの経営を行おうとする企業は、情報投資として何

を、いつ、どこに、どの位、どのように行ったらよいのだろうか。それが情報戦略

である。その根拠が経営戦略から導き出されるニーズである場合もあれば、最

新のICTの活用可能性や先行事例などから導きだされるシーズの場合もある。

市場も技術も変化の激しい今、改めて企業の情報戦略を練り直すことをお勧め

したい。軍師として情報戦略の専門家が助言と支援をさせていただく。

※理事の声は、適宜、掲載していきます。

▼読者の声:NPO代表H氏

「 FellowLink 倶楽部 2015年1月1日号」をご恵送いただき感謝申しあげます。

多岐にわたる情報満載で、田舎者にとっては目から鱗の内容が沢山あります。

「独立社外取締役」は興味深いですね!

昨今は行政とかかわることが多くなったため、この発想を行政にも適用するべき

と痛感いたします。守旧的な考えを打破するためには、「独立社外職員(幹部)」

が必要不可欠ではないでしょうか?

※「読者の声」(メルマガの内容に関するご感想・意見・提案等)をお待ちしてい

ます。

 ◇連絡先E-mail:info@fellowlink.jp

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【3.Blog:空き家問題について考える】

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最近、空き家問題についていろいろ議論が起きています。地方では、それはお

墓を含めた実家問題でもあります。使える空き家と捨てるべき空き家(更地化、

自然に還す化)とを選別しながら空き家をどうするか、そこには再考すべきいろ

んな問題が内在しています。その本質について考えてみました。

詳細は下記ブログサイトの最新記事をご笑覧ください。

▼仕組みの群像 http://www.tc-platform.com/blog/archives/1591

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【4.役立つサイトの紹介:阪神・淡路大震災「1.17の記録」

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このサイトは、阪神・淡路大震災の記録写真を「オープンデータ」として提供する

ため、神戸市が昨年12月9日に開設したサイトです。震災後20年の節目に当た

り、改めて都市型大震災の教訓として確認しておきたいものです。

▼阪神・淡路大震災「1.17の記録」

 http://kobe117shinsai.jp/

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【5.関連News & Topics】

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▼2015年のITトレンドを探る--ウェアラブルと個人情報、「チラ見メディア」など、

ZDNet Japan、2015年01月14日

http://japan.zdnet.com/article/35058896/

▼シリコンバレーでイノベーションが繰り返される理由 日本とはなぜこれほど

違うのか?、Wedge Infinity、2015年01月19日

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4640

▼デトロイト復活の胎動 ―財政問題に悩む日本が学ぶべき破綻と再生のプロ

セス―、PHP Policy Review Vol.9-No.67〔特別寄稿版〕、2015.1.9

http://research.php.co.jp/policyreview/pdf/policy_v9_n67.pdf

▼実は日本に「ものづくり」を研究する機関がないんです、日経ビジネスONLINE

、2015年01月27日

http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20150123/276621/?ST=smart

▼地方統治機構の改革経緯と新しい動き ― 国と地方の関係を考える ―、立

法と調査 No. 360(参議院事務局企画調整室編集・発行)、2015. 1 

http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/

2015pdf/20150114182.pdf

▼本格的人口減少社会における国土計画、立法と調査 No. 360(参議院事務

局企画調整室編集・発行)、2015. 1 

http://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/rippou_chousa/backnumber/

2015pdf/20150114133.pdf

▼なぜ地方は補助金をもらっても衰退するのか 地方創生に必要なのは、「お

カネ」ではない、東洋経済ONLINE、2015年01月07日

http://toyokeizai.net/articles/-/57362

▼地方創生の成功例…補助金に頼らず駅前開発した町、iza 産経デジタル、2

015.1.5

http://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/150105/plt15010519510020-n1.html

▼企業の半数超が地方創生に関心、人口減少地域で高水準 ~ 地方創生に

向けた政策、若年世代の支援を重視 ~、帝国データバンク、2015年1月26日

http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p150105.html

▼【赤ちゃんにやさしい国へ】会社社会主義から子育てコミュニティ主義に世の

中を移行させねば(前編)、sakaiosamu.com、2015.01.06

http://sakaiosamu.com/2015/0106090000/

▼【赤ちゃんにやさしい国へ】会社社会主義から子育てコミュニティ主義に世の

中を移行させねば(後編)、sakaiosamu.com、2015/01/14

▼リバースモーゲージという新たな金融市場の育成-長生きリスクへのリスク

シェア、ニッセイ基礎研究所、2015/01/07

http://www.nli-research.co.jp/report/researchers_eye/2014/eye150107.html

▼日本人は「政府への信頼」が世界最低だった! 信頼度は2014年の44%から

37%に低下、東洋経済ONLINE、2015年01月21日

http://toyokeizai.net/articles/-/58596

▼反骨の精神、ここに極まれり?「メール便サービス廃止」のプレスリリースに思

うこと。、BLOGOS、2015年01月25日

http://blogos.com/article/104228/

▼官民ファンドが乱立、総務省も設置 省益優先の懸念、 日本経済新聞Web刊

、2015/1/11

http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS10H5E_Q5A110C1NN1000/

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【6.つぶやき(編集後記に代えて)】

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テニスの錦織選手の実力、安定感が着実に増している。英語によるコミュニケー

ション力もたいしたものだ。グローバルスタンダードの世界でトップレベルで活躍

している日本人の姿が、ビジネスレベルでも普通に観られるようになるのはいつ

の日か。中村修二氏が云うように、若い頃に、海外の大学・企業に最低5年は行

くしかないのか。海外に行きたくても行けなかった「花燃ゆ」の時代の若者に聞い

てみたい・・・。

▼「日本にはスタートアップが成功できるシステムが整っていない」、ノーベル賞

・中村修二教授が指摘した課題、logmi、2015.01.26

 http://logmi.jp/35095

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