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FellowLink 倶楽部 2014年12月1日 #17


おはようございます。芝原靖典です。

師走となり、寒さに身が引きしまる季節となりました。

FellowLink倶楽部 #17[毎月1日発行]をお届けします。

本月刊メルマガ「FellowLink倶楽部」は、専門家、知、仕組み、イノベーション等

に関する編集発行人(芝原靖典)によるキュレーションメルマガです。

転送・転載はご自由です。ご笑覧頂ければ幸甚に存じます。

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◆◇◆ FellowLink 倶楽部 2014年12月1日 #17 ◆◇◆

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INDEX------------------------------

1.コラム:今年1年を振り返って

2.お知らせ・案内・専門家活動紹介

3.Blog:地方をベースとした新たな働き方の実践

       ~サイファー・テック社に学ぶ~

4.役立つサイトの紹介:Tokushima Working Styles

5.関連News & Topics

6.つぶやき(編集後記に代えて)

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【1.コラム:今年1年を振り返って】

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早くも12月に入り、今年1年を振り返り、けじめをつける時期が来ました。

2月の関東の大雪、5月の北海道の真夏日、6月の桜島の噴火及び東京郊外の

ひょう、9月・10月の全国各地での豪雨・土石流、9月末の御嶽山の噴火、そして

11月の長野県北部の震度6弱の地震等々、今年も自然現象に関わる様々な事

象が発生しました。いまや、異常でも、想定外とも言えません。

自然現象に関しては、やはり100年単位、数百年あるいは1千年単位でのスパン

で前提条件を考えるのが妥当かもしれません。福島第一原発事故を起こし収束

と対策の目処が立っていない中、自然環境条件が厳しさを増している日本として

は、自然現象のもたらす社会的リスクと経済活動のもたらすベネフィットをどう

バランスさせるか、従来の予定調和的な議論を超えて次世代以降に対する責任

ある意思決定が迫られています。

人間界においても、様々な事件が発生しました。1月末のSTAP細胞の作成に成

功したとの発表を契機とするその後の論文疑惑騒動は、理研の組織、早稻田

大学の学位認定等に、そして日本のアカデミズムの信頼性にまで影響を及ぼし

ました。しかし、こうした空気を払拭したのが10月の青色発光ダイオードの研究・

生産技術に対するノーベル物理学賞の3人の受賞でした。

ノーベル賞級のイノベーションをもたらす研究は、下記の高橋琢磨氏(元野村総

研、エコノミスト)の書籍で詳細に記されているように、受賞3者及び関連開発会

社の血のにじむような継続的な努力と競争の結果であり、行政、官製ファンド、

大手企業等の主導による成果ではありません。イノベーションはどこで興るか、

どうすれば興るか、その個人的な成果報酬(インセンティブ)をどうするか、リス

クをとって汗をかいている人達の声を反映した仕組みが今後の日本に必要とさ

れています。

▼高橋琢磨:青色レーザーの開発にみる産学協同研究の競争 ―「赤崎・天野

と豊田合成」組と「日亜化学工業、中村と徳島大、酒井」組― [Kindle版] http://

  www.amazon.co.jp/dp/B00OYR00J6/

[補]本メルマガをお読みいただいている高橋琢磨氏(、エコノミスト)より、赤崎

氏、天野氏、そして酒井氏に以前インタービューしてとりまとめていたレポートを

受賞を記念してキンドル版としてアップしたとの連絡を頂きました。日本のイノベ

ーション論のテキストにもなるものです。

時代の流れ、社会の声を投影するメディアについても大きなうねりが起こった1

年でした。大手新聞社の誤報問題は日本の対外的な評価に影響を及ぼすもの

でしたが、そうした誤報は当該新聞社に限られることではなく、既存の大手マス

コミ・ジャーナリズム全体に、報道のあり方に警鐘を鳴らすものでした。

インターネット時代というよりも、スマフォ時代を反映して、今年はスマフォをデバ

イスとしたニュース配信・キュレーションメディアが勃興した1年でもありました。

もはや、ニュースは紙媒体ではなく、PCーWEBでもなく、スマフォ・アプリからと

いう時代になりました。情報流通・社会の声の反映の仕方が大きく変化し始めま

した。

▼新聞の発行部数と世帯数の推移

  http://www.pressnet.or.jp/data/circulation/circulation01.php

TOKYO2020で東京に投資が集中する流れの中で、徳島県の神山町、上勝町、

美波町等に代表される地方から地方らしいコミュニティ存続の流れが起き始め

ています。こうした自律したあるいは自律し始めたコミュニティ(自治体ではあり

ません)がネットワーキングする形態はまさに自律分散協調型の社会の表出と

見て取れます。

自律分散協調型ネットワーク社会構造は、東日本大震災からの復興の基本理

念となるものでしたが、そうはなっていません。本格復興はいまだ途上にあり、

まもなく震災後4年になるも問題は山積しています。被災地と東京というつながり

だけでなく、被災地と全国の地方コミュニティとの自律分散協調型のつながりを

本格化させることで復興を全国的に共有しつつ加速していきたいものです。

▼東日本大震災からの復興に向けて ~新たな価値観に基づく自律分散協調

型社会づくりを~、CoppsWic(現Japa)&FellowLink、2011年6月27日

  http://www.fukko-nippon.jp/archives/41643

残すところあと1ヶ月、1年を振り返り、大きな流れ、うねりを捉え思索することも

時には必要ではないでしょうか。

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【2.お知らせ・案内・専門家活動紹介】

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▼2014年11月12日 18:30~21:00 渋谷にて、専門家・事業家が集い、

「第2回FellowLink創発交流会」を開催しました。

ご参加いただいた皆様方には改めて感謝申し上げます。

  https://www.facebook.com/fellowlink.office

▼「大学等研究成果活用推進プラットフォーム」の全国大学の研究者・共同研

究テーマ、シーズ情報の追加更新を行いました。段々と情報が充実してきてい

ます。下記サイトにアクセスしてご確認・活用下さい。

  http://japa-fellowlink.wix.com/utob

▼今月の専門家紹介は、「内田 照久氏(専門分野:プロジェクションマッピング

)、株式会社エス・シー・アライアンス メディアエンターテイメント社 執行役員CO

O」です。話題の「プロジェクションマッピング」についてご寄稿いただきました。

昨今話題になることが多い、プロジェクションマッピング[内田 照久(うちだ て

るひさ)]

私は、プロジェクションマッピングをテクニカルの側面からサポートする仕事とし

ています。最近では「マッピングプロデュース」とか「テクニカルプロデュース」な

どと呼ばれたりしますが、プロジェクションマッピングにおける技術プラットフォー

ム(プロジェクターの狙い方から映像制作フォーマットまで)を作成して、現場で

のテクニカルオペレーションまでを指揮する立場にあります。

そもそも、「プロジェクションマッピング」という呼び方が一般化したのは2010年頃

からです。

プロジェクターの技術が進化して動画を高精細高出力で容易に投影できるよう

になったこと、CG製作の技術がより容易になってきたという、ハードとソフトの技

術進化という二つの要因により、開花しました。

この2つの進化は、よりセンセーショナルなイメージを人々に与えることが出来る

ようになり、同時多発的に世界中に「プロジェクションマッピング」の市場を広げ

ていきました。

それまで、大型の映像を建物などに投影するような技術はかなり敷居の高いも

ので、元々はオペラなどの背景で使うようなスライドプロジェクターの技術から始

まっています。それを大型の建物やオリンピックなどの大型イベントのオープニ

ングなどで用いる技術は1990年代から、フランスで発展しました。

私も2002年より、フランスのPIGI(ピジー)という大型スライドフィルムプロジェクタ

ーを扱う代理店としてこの仕事をスタートさせ、コンサートの背景や大型コンベン

ションのオープニング映像などを扱うことを10年以上、生業としてまいりました。

しかしながら、日本においては、この大型映像発展期である1992年から2012年

は失われた20年と呼ばれる経済の低迷時代と符合します。ヨーロッパなどに比

べると、大型イベント自体が少なかったですし、自治体等がイベント映像にお金

を出すこと自体批判されてしまうような風潮もありました。この点では完全に遅

れをとってしまっていて、大型映像をイベントで行うこと自体が日本では完全な

隙間産業状態でありました。

大型のイベントにおいても、要求する台数や映像の大きさが満額回答してもらえ

るようなことは皆無で、何度となく苦汁をなめてきました。

その失われた20年からの脱却を象徴するようイベントが、2012年9月、東京駅駅

舎復元を記念して実施された「TOKYO STATION VISION」でした。技術的要求

が全て満額回答を頂くことができ、思う存分技術力を発揮させることが出来まし

た。当時、日本国内で20000ルーメンの高出力プロジェクターを46台集めること

自体不可能であったため、うち20台はアメリカから借りています。

このマッピングの成功により、日本でも海外に劣ることの無いプロジェクションマ

ッピングが出来ることを国内外に証明できたと思っています。

プロジェクションマッピングは完全に認知され、私と同じようなマッピングを生業と

する業者の方も増えました。これは喜ばしいことです。ようやく、常にフランスの

お尻ばかりを追いかけてきた20年から、これからは日本独自の発展が期待でき

ると思っています。

今後、失われた20年から完全に脱却して、2020東京オリンピックに向けて我々

の業界も日本発信の発展がしていけるよう、一つの支えになっていければと思っ

ています。

【参考】[イベント映像演出の世界]Vol.07 プロジェクションマッピングイベントにブ

ームの火をつけた「TOKYO STATION VISION」の裏側を探る、PRONEWS、2014

-10-24

  http://www.pronews.jp/column/20141024110044.htm

★上記の専門家活動紹介に関する感想、意見はFacebookのFellowLink公式ペ

ージに投稿をお願いします。

  https://www.facebook.com/fellowlink.office

▼専門家紹介コーナーにご寄稿頂ける方を募集しています。専門家個人・企業

として、あるいは専門家団体として、ご寄稿頂ける方は下記宛ご連絡下さい。自

薦・他薦問いません。お待ちしています。

 ◇編集発行人(芝原靖典) E-mail:info@fellowlink.jp

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【3.Blog:地方をベースとした新たな働き方の実践 ~サイファー・テック社に学

ぶ~】

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東京・新宿から徳島県の美波町に本社を移し、話題となっているITベンチャー企

業のサイファーテック吉田社長の基調講演をお聞きし、新たな生き方・働き方に

ついてブログに記しました。

詳細は下記ブログサイトの最新記事をご笑覧ください。

▼仕組みの群像 http://www.tc-platform.com/blog/

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【4.役立つサイトの紹介:Tokushima Working Styles】

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上記のブログで紹介したような地方にサテライトオフィスを置いたり、本社を移転

する動きが脚光を浴びていますが、そうした際の仕組みを知る参考サイトの例

が徳島県の官民共同のタスクフォースチームで運営しているFacebookページで

す。こうしたページが各県にでき、更にその全国ポータルサイトができれば、企

業側にも地方側にも大いに役立つと思われます。

是非、一度、下記にアクセスしてその情報内容をご覧ください。

▼Tokushima Working Styles 

  http://www.tokushima-workingstyles.com/home.html

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【5.関連News & Topics】

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▼地方を襲う人口減少 ~都市部への流出と高齢化の進行~、商工中金、201

4年10月27日

http://www.shokochukin.co.jp/report/pdf/cb_20141105_01.pdf

▼地方から都市への集中 ~地方で広がる労働力不足と生産性低下~、商工

中金、2014年10月27日

http://www.shokochukin.co.jp/report/pdf/cb_20141105_02.pdf

▼続・中核層の時代に向けて~地方を創生するのは誰か〔1〕、PHP Biz Online

衆知、2014年10月20日

http://shuchi.php.co.jp/article/2080?

▼続・中核層の時代に向けて~地方を創生するのは誰か〔2〕、PHP Biz Online

衆知、2014年10月20日

http://shuchi.php.co.jp/article/2081?p=1

▼都道府県の経済構造からみた資金流出入 ~人口減少・超高齢化に伴う地

方からの資金流出について検討~、信金中央金庫 地域・中小企業研究所、20

14.11.26

http://www.scbri.jp/PDFnaigaikeizai/scb79h26y03.pdf

▼社会的投資が生み出すイノベーション 行政コスト減らす「投資」に世界が注

目、WEDGE Infinity、2014年11月07日

http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4408

▼今なぜ異業種コラボレーションなのか - 高まるイノベーション創出効果へ

の期待 -、東レ経営研究所「TBR産業経済の論点」、2014.11.20

http://www.tbr.co.jp/pdf/report/eco_g034.pdf

▼国際競争力を高めるタレントマネジメントとは?、HITO総研、2014.11.11

http://hito-ri.inte.co.jp/research/data/interview20141111

▼欧米が“いまさら”ものづくりを自国内に取り戻そうとしている理由 国際生産

工学アカデミー会長上田完次・東京大学名誉教授に聞く、日経ビジネスONLINE

、2014年11月18日

http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20141104/273351/?ST=smart

▼国別ブランドランキングで日本が1位 技術・イノベーションが原動力に 米企

業調査、NewSphere、2014年11月14日

http://newsphere.jp/world-report/20141114-4/

▼ビジネス関連発明の最近の動向について、特許庁、2014年11月19日

http://www.jpo.go.jp/seido/bijinesu/biz_pat.htm

▼老いてこそ輝く、中高年のイノベーターたち、Harvard Business Review、2014

年11月12日

http://www.dhbr.net/list/about

▼2015年の「周年記念企業」、全国に15万273社 ~ 創業100周年は759社、う

ち上場企業は小糸製作所、ADEKAなど18社判明 ~、帝国データバンク、2014

年11月5日

http://www.tdb.co.jp/report/watching/press/p141101.html

▼主要なものだけで10も存在 乱立する官民ファンドはなぜ有害か、DIAMOND

Online、2014年10月31日

http://diamond.jp/articles/-/61434?display=b

▼イノベーションと公的研究機関:AIST、RIKEN、JAXAのケース、経済産業研

究所

http://www.rieti.go.jp/jp/publications/rd/093.html

▼フォーサイトに関する最新動向―第5回予測国際会議 世界の科学技術予測

の現状 ~社会課題解決に向けて~(開催報告 その4)多様な予測活動の現

状、科学技術動向、2014年11・12 月号(147号)

http://www.nistep.go.jp/wp/wp-content/uploads/NISTEP-STT147J-9.pdf

▼あなたもホームレスや売春婦に!?広まる「現代型貧困」の実態と対処法、H

UFFPOST SOCIETY、2014年11月17日

http://www.huffingtonpost.jp/skincare-university/poverty_b_6163908.html

▼タカタ製エアバッグ事故で際立った日米の報道姿勢の違い、現代ビジネス、2

014年10月31日

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40961

▼特別リポート:滞留する復興資金、被災住民に届かぬ3兆円の恩恵、REUTER

S、2014年11月7日

http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0IR0PR20141107

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【6.つぶやき(編集後記に代えて)】

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先日、森ビル及び森ビル都市企画様の案内で新しくできた虎ノ門ヒルズを見学

させていただいた[謝]。地上26Fのフロアの造りと眺め、そして地下5Fの機械室

を見学させて頂いたが、地下の壁面や柱のコンクリートの品質の良さそうな表面

をみて、安心した。地上に見える建築物だけでなく、環状2号線を抱えつつ建築

物を支える都市土木の技術の進歩にも思いを馳せて欲しいものだ・・・。

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