FellowLink 倶楽部 2014/03/01 #8
おはようございます。芝原靖典です。
ようやく記録的な大雪の残滓も消え早春の暖さが感じられる時期になりました。
FellowLink倶楽部 #8 [毎月1日発行] をお届けします。
ご笑覧頂ければ幸甚に存じます。
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◆◇◆ FellowLink 倶楽部 2014年3月1日 #8 ◆◇◆
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INDEX------------------------------
1.コラム:雪害と利雪の祭典
2.お知らせ・案内・専門家活動紹介
3.Blog:雪かきコミュニケーションから住宅・土地問題あれこれ
4.役立つサイトの紹介
5.関連News & Topics6.つぶやき(編集後記に代えて)
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【1.コラム:雪害と利雪の祭典】
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2月は記録的な大雪が関東甲信越を襲いました。道路には雪で動けない自動車
が列をなし、住民や地域が孤立し、ビニールハウスや農作物の被害が発生し、そ
して死傷者も出ました。まさに、雪害です。従来の積雪・豪雪地域でないところほど
被害が大きかったようです。
このため、自衛隊に対して、雪かきや孤立住民の救助等の出動が要請されました。
しかし、市町村からの災害救助要請に対して県は当初躊躇したとの報道がされて
います。災害救助は初動が重要にもかかわらず動けなかったのは、雪害という想
定外の自然災害に対する対応準備が十分ではなかったのではと推測されます。
これを機に、是非、従前にとらわれず、自然災害対応の見直しを期待したいもので
す。
日本は、春夏秋冬、タイプの異なる自然災害に見舞われます。季節に関係なく、
地震、津波のリスクもあります。加えて、自然災害等によって惹起される原発事
故の可能性も否定できません。リスク対応はそうした事柄を総合的に認識・想定
したものでなくてはならないが、果たして、実態はどうなっているのでしょうか。
一方で、利雪の一大イベントである雪と氷の祭典ソチ・オリンピックが2014年2月
7日~2月23日(17日間)7競技98種目にわたって開催され、懸念されたテロも起
こらず、無事に終了しました。
[パラリンピックは2014年3月7日(金)開会式~16日(日)閉会式【10日間】]
今回のオリンピックは、レジェンド葛西選手の活躍もありましたが、10代の選手
の活躍が目立ち、世代交代が印象的でした。高梨選手はオリンピックでは輝き
切れませんでしたが、ワールドカップで十分すぎるほど輝いています。
世代交代はイノベーションの源泉かもしれません。従来の常識、理論等を超え
た発想に基づくイノベーションはいろんな意味で社会に刺激をもたらします。
学問の世界、ビジネスの世界でも、グローバルレベルで輝く若い世代の台頭を
期待したいものです。
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【2.お知らせ・案内・専門家活動紹介】
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▼今月は特にございません。
★本コーナーでお知らせあるいはご案内したいことがございましたら、下記宛に
ご連絡下さい。
◇連絡先E-mai:info@fellowlink.jp
▼今月の専門家紹介は、「植田和男氏(専門分野:PFI/PPP) 特定非営利活動
法人日本PFI・PPP協会 理事長」です。
「公共施設・インフラの更新費用の財源と地方自治体経営危機」
全国1789の地方自治体に、近い将来、極めて深刻な経営危機が訪れようとしてい
ます。その原因となるのが、今後50年間に必要となる約50兆円~60兆円に上る公
共施設・インフラの更新費用であります。その深刻さは、先ず過去に経験をしたこと
がない事象であること、次にその解決策の実施には極めて難しいプロセスが待ち受
けていることです。
先ず第一に、何故過去に経験をしたことがない事象なのでしょうか。戦後の復興、
人口の急増、経済成長に伴い、昭和30年~40年代に於いて大量の公共施設・イン
フラの整備が行なわれた結果、今後30年から50年の間に全ての公共施設の大規
模改修、更新が、そしてほとんどのインフラの大規模改修、更新が不可避となって
いることです。地方自治体経営として始めての経験です。
第二に、既にほとんどの地方自治体に於いて財政は深刻な状況にあり、職員の採
用の中止等による職員数の削減、職員給与の数度にわたる減額が行なわれていま
す。即ち、現時点に於いても地方自治体の予算編成は限界的な様相を示していま
す。今後の、扶助費、いわゆる社会保障費増大、修繕費等の増加は回避できず、
一方住民の減少、地元企業の減少等による税収入の減少も回避できない状況に
あって、更新費用等のへの財源は何処にもみあたらないという未経験の事態に対
応しなければならないのです。
最後のこれが本当に深刻であり、過去経験したことがない状況は、最後の頼みの
国(国の借金1,017兆円、国、地方公共団体の借金の対GDP250%、国家予算の半
分の財源として毎年赤字国債40兆円超等)も、財政的には限界にきており、全く
頼りにならないどころか、赤字国債という血を流してまでも予算配分してきた地
方交付税交付金、補助金(現在は交付金という)の規模は既に維持できなくなり
つつあります。お気づきでしょうか、公共施設・インフラの更新費用の財源は何
処にもないのです。
次にその解決策の実施には、極めて複雑な構図の中での難しいプロセスが待ち受
けています。具体的事例を示します。人口が約15万人のある市役所は、今後20
年間に於いて公共施設だけでも更新費用が200億円必要と判明しました。この財
源がないのです。結果として200億円の更新費用をゼロにする為には、計算根拠
となった全ての施設を除却(解体)するしかないのです。
しかしながら、現実、公共施設は、住民への公共サービスを提供する場であり、
住民がすぐに『はい、どうぞ除却して下さい』というわけはないからです。その
前に、先ず庁内での合意形成が必要です。どの施設を統合、縮減、除却等するの
かです。地方自治体の縦割りシステムの中では、総論(更新費用200億円をゼロ
にする施策)は賛成、各論(担当している施設の統合、縮減、除却)は反対とな
ります。次に地方議会です。これほど難しい世界はありません。経営危機が迫っ
ているとの認識は極めて疑問です。そして住民の理解です。ひたすら時間が経過
していく中で、解決策が実施出来ず、全てが先送りになるならば事態は更に深刻
となるでしょう。
この問題への解決策が、PFI(民間資金活用)・PPP(官民連携)方式の活用
です。日本PFI・PPP協会は、上記市役所からの依頼を受け200億円をゼロにする
方策の提案を求められました。PFI・PPP方式を活用した対応策でゼロにはできま
せんでしたが、170億円の削減が可能との報告書を提出いたしました。何故、その
ようなことは可能なのかは当協会 http://www.pfikyokai.or.jp/index.html
までお問い合わせください。
★上記の専門家活動紹介に関する感想、意見はFacebookのFellowLink公式
ページに投稿をお願いします。
◇https://www.facebook.com/fellowlink.office
★本コーナーでご紹介したい専門家、専門家団体(自薦・他薦を問わず)を下記
宛にご推薦下さい。
◇連絡先E-mai:info@fellowlink.jp
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【3.Blog:雪かきコミュニケーションから住宅・土地問題あれこれ】
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わが家も大雪に見舞われ、雪かきに汗を流しました。雪かきをしながら近所の人
と久しぶりに会話をしたり、周辺の雪の状況を見て歩いたりする中で、住宅や土
地の問題に思いを馳せました。
詳細は下記サイト[仕組みの群像]の最新記事をご笑覧ください。
▼仕組みの群像:雪かきコミュニケーションから住宅・土地問題あれこれ
◇http://www.tc-platform.com/blog/
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【4.役立つサイトの紹介】
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今号の紹介サイトは次のサイトです。
▼3.11原子力事故参考文献情報(日本原子力研究開発機構)
◇http://jolisfukyu.tokai-sc.jaea.go.jp/ird/sanko/fukushima_sanko-top.html
来る3月11日で事故後4年目に入る福島第一原子力発電所の事故に関する情報が
散逸することを防ぐため、日本原子力研究開発機構が国立国会図書館と国際原子
力機関と連携し、総合的なアーカイブ化のポータルサイトを目指したものです。
ポータルサイトとしての充実を期待するところ大です。
アーカイブ化の取り組みの全体スキームは下記URLに記載されています。 ◇http://www.jaea.go.jp/02/press2013/p14012401/s02.pdf
★本コーナーで紹介するのに相応しいサイトを下記宛にご推薦ください。
◇連絡先E-mai:info@fellowlink.jp
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【5.関連News & Topics】
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▼STAP細胞に関する画期的研究から考える、日本の官製イノベーション思想の是
非、HUFFPOST TECHNOLOGY、ニュースの教科書 編集部、2014年01月31日
◇http://www.huffingtonpost.jp/2014/01/30/story_n_4698257.html?utm_hp_ref=tw
▼社会資本整備におけるPPP/PFIの可能性、三井住友信託銀行 調査月報 2014年
2月号
◇http://www.smtb.jp/others/report/economy/22_2.pdf
▼アベノミクスに致命的な欠陥あり 収益快進撃・JCUの粕谷佳允会長に聞く、
東洋経済ONLINE、2014年02月01日
◇http://toyokeizai.net/articles/-/29384
▼平成26年度の国民負担率を公表します、財務省、平成26年2月7日
◇https://www.mof.go.jp/budget/topics/futanritsu/20140207.htm
▼変革の時代に必要なイノベーションを実現するために、NRIパブリックマネジメ
ントレビュー、Vol.127、February 2014
◇http://www.nri.com/~/media/PDF/jp/opinion/teiki/region/2014/ck20140202.pdf
▼「知識」と「経験」の違いを見事に表現したイラストが物語る、クリエイティ
ブ思考の本質とは?、lifehacker、2014.02.12 21:00
◇http://www.lifehacker.jp/2014/02/140212knowledge_and_experience.html
▼欧州司法裁判所、「リンク設置に著作権者の許可は不要」と判断、CNET Japan、
2014/02/14 11:47
◇http://japan.cnet.com/news/business/35043891/
▼経済人は国に甘えるべきではない、宋文洲、2014年2月
◇http://www.soubunshu.com/article/387241868.html
▼高スキル労働者の転職行動、日本銀行ワーキングペーパーシリーズ、日本銀行
No.14-J-3、2014年2月
◇http://www.boj.or.jp/research/wps_rev/wps_2014/data/wp14j03.pdf
▼ネット化で「編集者」の黄金時代がやってくる 「編集者」のニーズがこれか
ら激増する理由、東洋経済ONLINE、2014年02月22日
◇http://toyokeizai.net/articles/-/31433
▼欧州の新しい研究開発・イノベーション枠組プログラム Horizon 2020の概要、
科学技術振興機構 研究開発戦略センター 海外動向ユニット、February, 2013
◇http://www.jst.go.jp/crds/pdf/2013/FU/EU20140221.pdf
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【6.つぶやき(編集後記に代えて)】
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「現代のべートーベン」と称された佐村河内氏のゴーストライター事件が様々な
波紋を投げかけている。NHKスペシャル「魂の旋律~音を失った作曲家」であれだ
け賛美していたストーリーがすべて嘘であったとのこと。何とも言えない虚しさ
を感じる。しかし、考えてみれば、最近、いろんな場面でもっと虚しさを感じさ
せられることが少なくない・・・。
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